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Microsoft365(Office365)で効率良く業務をこなす(2020年8月更新)


Office 365 で実現できる生産性の向上ーもっと良い明日のために。

この記事は過去の記事を全面刷新して改めて投稿させていただきました。
※上の動画はこの元となる投稿をした2016年時点のものです

 

Microsoft365(Office365)とは

Microsoft365は以下の製品で構成されます。

  • Exchange(メール・カレンダー)
  • Yammer(社内SNS)
  • Teams(チャット、Web会議)
  • ProPlus(従来のExcel等のOfficeソフト)
  • SharePoint・OneDrive(ファイル共有、ポータルサイト等)
  • Stream(社内Youtube)
  • PowerBI(分析・BIツール)
  • その他諸々(ToDo、Plannerなど)

導入する際にはおそらくメール・カレンダーの移行が基本になると思います。
そして、同時かどうかは別として、SharePoint、Teams、Stream、PowerBIといったツールを徐々に展開していくという流れが多い様に思います。

 

 

コロナ禍ではTeamsの利用が必須になる

在宅勤務中のWeb会議ツールとして使えるTeamsは鍵となります。
しかし、これも使い慣れないとなかなか浸透しません。

在宅勤務ではなく普通の状況だとTeamsの必要性を感じてもらえず、使ってもらえないというところに悩みますが、コロナ禍の今ならば積極的に使ってもらえるので、その点の苦労がなくて良いと思います。Teamsを社内に浸透させるならば「今」です。

しかし、逆に使い方を急ぎ教えなければならなくなりますが、こういう状況だからこそ、各社員から積極的な使い方のアイデアが出てくると思うので、うまく軌道に載せられると思います。しかし、その為のスピード感は絶対に必要になります。

ちなみにMicrosoft社内の使い方についての動画もアップされているので、参考にすると良いと思います。 

https://www.youtube.com/watch?v=tc1-4yXa2JU

https://www.youtube.com/watch?v=gePtSRLzfpI

多くの書籍も販売されているので参考になります。
私が導入した時にもこの手のコンテンツが欲しかったですw
まぁ、導入時に苦労しましたが、コロナ禍になった今は特段忙しくなることもなかったわけですけれど。

 

使い方の説明や実際に使ってもらう推進施策

Teamsを何に使うか?は業種や職種によっていろいろ変わってくると思います。
また、Teams内にPlannerと呼ばれるチームタスクを管理するアプリを組み込んだり、ちょっとしたカスタマイズを行うことも出来るので、使いこなせる様になるとさらに複合機能の分も含めて覚えることになりますが、最初は単純にTeams単体を使いこなせる様にユーザーにはアドバイスすべきです。

その後要望に応じて使い方を公開するという流れが良いと思います。

その為にもTeams 110番的な窓口が必須となります。これをTeamsでやってしまうとそもそも110番が機能しなくなるので、従来のメールや電話で受け付けて使い方を徐々に広めていく形が理想です。

さらに広がりを見せるには各セクションからTeamsに興味を持つ人やITに詳しい人をピックアップし、その人から広げていくというのもオススメの浸透方法です。

ネズミ構の様に広げていければ、教える側の手間の削減にもなりますし、押し付けではないので広がりは加速すると思います。

その上で、使い始めた実例をポータルやメール等で公開し、その中で「効果」を伝えることが出来れば、さらに利用は加速するはずです。公開にはSharePointやStream(動画)、Yammer(SNS)なども効果的に使えます。

推進は言うほど楽ではないですが、導入する側としては使ってもらって「良さ」を実感してもらえなければ何の意味もありません。(もちろん導入だけやっていなくなるSIerもいるがw)

導入自体はなるべく簡単に済ませて、浸透のための推進施策に力を入れる様にしましょう。

 

Teamsと相性のよいその他の機能

ファイル管理を使いこなせ

まず挙げられるのはSharePointです。ファイル共有機能はメッセージのやり取りの中で必須となります。メールにファイルを添付するのと同等ですが、チーム内で共同管理をしながらファイルのやりとりができるのが大きなメリットです。
メールだと「誰かにファイルサーバに保存しておいて!」なんてことになっているとおもいますが、あらかじめルールを作って、「xxのファイルはxxチームのxxフォルダ内にファイルを保存すること」としておけば、ファイルを作成/受領した人がちゃんと管理をしておけばいいだけのことです。

タスク管理を使いこなせ

Plannerも使い始めると興味を持つ人は増えるはずです。
Plannerとはチームタスクを管理するための機能で、「上司がチャットで〇〇くん△△をやっておいて」なんてやりとりをしていると、すぐに他のメッセージに埋もれて指示をした様な気になっていますが、誰も受け取ってなかったりすることもあり得ます。

しかし、タスク管理でタスクの内容、期限、実施者までちゃんと入力して指示をすれば、受け取った方も内容、期日が明確で作業がしやすいはずです。
Microsoft365にはToDoという機能もありますが、個人のタスクはToDo、チームタスクはPlannerと分けて使います。

どちらもスマホアプリがありますので、全てMicrosoft365で管理が出来るのは大きなメリットです。

Microsoft 365 Teams120%活用術

Microsoft 365 Teams120%活用術

 

 

忘れちゃいけない運用管理

Microsoft365のユーザー管理はAzure ADを使うことになります。
普通に社員が入社したらActiveDirectory(略してAD)にアカウントを登録し、コンピューターアカウントを登録し...という順番で対応していると思いますが、ここにAzureADが加わることになります。

AzureAD Connectを使っていれば、AzureADと自社ADを連携させることができるので、「ユーザー登録」という意味での苦労はないと思います。

しかし、Microsoft365を使う上では、アカウントに対してライセンスを付与する必要が出てきます。 月に1人2人の出入りしかない会社であれば手動での運用でも問題ないと思いますが、数十人が出入りする様な大きな会社の場合は自動化も考えなければなりません。全てPowerShellで賄うことは可能ではありますが、ここはノウハウがないと厳しいと思います。
特に相手がクラウドなので、大量にアカウント登録しようと思うと、クラウド側の応答が遅くて...や、制限に引っかかって「間」を開けて処理しなければならないシチュエーションなんかもあります。

その辺を踏まえて全体を設計しなければならないので、Microsoft365の導入というのは思っているほど簡単ではありません。使う為の準備は容易ですが、運用が容易ではないという方が良いかもしれません。


先の通り、少人数の会社で出入りが少ないということであれば、自社ADとは連携せずにAzureADアカウントを別途ユーザーごとに割り当ててMicrosoft365を使うことも可能ですが、そうなるとセキュリティのことも気になってくるはずなのであまり安易に考えるのは良くないと思います。IDやパスワードが複数あるという時点でセキュリティの観点では守らなければならない箇所が増えているわけですし、そのためのログの管理や監視の業務が増えているからです。

あまり簡単に考えすぎず、運用やセキュリティも考慮した上で設計する様にしましょう。

個人でTeamsを使うこともできますが、そういう使わせ方をするとセキュリティ上の穴になることも多いので、そうなる前に設計をしてMicrosoft365を導入すれば、あとは先の推進だけで悩めば良いということになります。

 

上記全てをクリアしても問題はいろいろ出てきます

設計ができ、推進できて活用段階に入ってくると、ネットワークトラフィックの問題も出てくると思います。ひょっとしたら導入時点で出てくるかもしれません。

この手の問題に対するノウハウは既にだいぶ蓄積されているはずなので、設計段階でルーターやファイアウォール等を含めた機器についても想定トラフィックを踏まえて入れ替えや拡張しておきましょう。

ローカルブレイクアウトなどもこのコロナ禍では考えておいた方がいいと個人的には思います。全てをVPNで賄うのはコスト的にも割りに合わないことが想定されるからです。

 

あと、Microsoft365に頼りすぎないのも重要です。過去に何度かトラブルでメール含め使えなくなったことがあります。

Microsoft365以外の仕組みで、社内掲示板やSMSなどのサービスを使い、緊急時に社員に連絡できる様にしておきましょう。

だいぶ割愛していますが、それでもこれぐらいはやっておかないと導入しても次から次に問題が発生してしまいます。ただ、環境がある程度出来上がってしまえば、活用推進だけに専念出来るので、徐々にMicrosoft365のその他の機能をリリースしていくということが出来れば大きな問題にはならないはずです。

ITをうまく活用してコロナ禍を乗り切りましょう。